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2006年 09月 03日
過日、山口県の国立徳山工業高等専門学校で殺人事件が発生した。
大変失礼とは分かっているが、高等専門学校(高専)が一般社会でこれだけ活字になったことは今までなかったことだろう。 そこで、メーカーで、技術系の人間ならば知っていることも多かったが、文系や、一般社会が知らなかった高等専門学校(高専)について少し書いてみたいと思う。 高等専門学校という教育機関は文部科学省管轄でいえば、高等教育機関でありながら、中学校を卒業して5年過程を学ぶという機関である。 高等教育機関であるため、そこで学ぶ人間は「学生」と定義される。中学校、高等学校は「生徒」であり、その辺りからもなじみの無い教育機関であるとも言える。 昭和37年(1962年)にいわゆる高専法で高等専門学校の設置が認められ、全国に国立、公立、私立の高専が設立された。 その中でも大きく分けると、工業高専、電波高専、商船高専、(旧航空高専)等、いくつかの種類があるが、これは大学の工業大学、電機大学、商船大学などの違いと同じような程度のものである。 昭和37年(1962年)は、社会的にはまだまだ貧しく高等教育を受けられる比率もまだまだ少なかった時代であったため、優秀であるにも関わらず経済的に恵まれない家庭に対して設立したのではないかと考えられる。 学費も各設立母体(国立、都立、私立)の高等学校にプラスアルファした程度で5年間理科系教育を受け、当時の就職先での扱い短大以上大学未満という扱いであった。 設立当初は前述のような社会的情勢でもあったため、学費の魅力もあいまって極めて高い入試倍率であり優秀な学生が多く入学してきたと聞く。 ただ、現在のように社会的にも大学全入などと言われる昨今、高等専門学校の社会的役割は非常にニッチでマイナーなものになってきており、高等専門学校卒業後に大学の編入を前提として入学してくる者も増えている。 高等専門学校も社会的に大学全入に対して存在意義をアピールするため、研究生などとして5年卒業後も2年間在籍させて大学卒業”程度”と社会的に認知させる体制をとっているのが現状であり、大学との違いも不明確となってきた。 20年数年前には、高等専門学校卒業生を3年に編入させ、基本的に修士卒計4年間までを前提として学ばせる大学として設立されたのが、現国立大学法人長岡技術科学大学、現国立大学法人豊橋技術科学大学である。現在は高等学校の一般卒業生の方が多いと聞くと、他大学への編入がしやすくなったのだろうとも推測できるのである。 特に国立の高専、地方の公立の高専はいまだに非常に優秀な学生が多い。私の知っている人間も国立高専を卒業していたが非常に優秀であった。 今後の高等専門学校という枠組みをそのまま続けていくのか、大学のように独立行政法人にしてしまうのか、少子化に向けて更に議論が出てくるものではあるであろう。 しかし、高等専門学校ができてから40年以上たって、一般社会の認知度が殺人事件のような残念な原因で上がるのは悲しいものである。 最近では、高等専門学校卒業の上場社長も出てきているのに、それ以上の活字化はやはりこのような殺人の記事であった。 いつもの事ながらセンセーショナル主義のマスコミには辟易するのである。 優秀な大学卒のマスコミの記者に高等専門学校の卒業生はいないであろうから・・・。
by eric_brea
| 2006-09-03 21:33
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